遠心鋳造 プロセスワークスペース
遠心鋳造 ワークスペースの概要
遠心鋳造 ワークスペースは、 遠心鋳造のユーザに、横型もしくは縦型の真の遠心鋳造 、半遠心鋳造、および遠心加圧鋳造を解析するための使いやすいツールを提供いたします。新しい遠心鋳造ワークスペースには、プロセスをモデル化し、設計パラメータを最適化するために必要なすべてのツール含まれています。回転移動型のモデルと非慣性系により、ラドルからの注湯など、考え得る様々な鋳型の動きを柔軟にモデル化できます。
円筒メッシュは最良の流動モデリング精度を提供します。また、マルチブロックメッシュは鋳造の高せん断および高温度勾配領域で効率的に精度を高めます。このソリューションは、鋳型の回転速度が不十分なために雨のように流れ落ちてしまうなどの流動関連の問題や、空気の巻き込みや凝固領域の再溶融などの欠陥を予測します。鋳型予熱温度、冷却構成、鋳型回転速度などのプロセスパラメータはすべて、モデル設定において考慮することができます。
遠心鋳造 ワークスペースの主な機能
- モデル化されたプロセス
- 横型および縦型の真の遠心プロセス
- 半遠心プロセス
- 遠心加圧プロセス
- 熱鋳型モデリング
- 発熱体による局部的なダイ加熱制御
- 対流および輻射の熱伝達
- 柔軟なメッシング
- 最高の精度を実現する円筒メッシュ
- マルチブロックメッシングにより、流れと温度の勾配を考慮
- 充填精度
- 溶湯の巻き上げと落下の予測
- ガス/気泡の巻き込み
- 表面酸化物計算
- RNG および LES 乱流モデル
- 金型の運動モーション制御
- 縦型/横片回転
- 可変の回転速度
- ラドルからの注湯
- 高度な凝固
- 収縮
- 方向性凝固
- 欠陥予測
- ポロシティ予測
- 空気の巻き込み
- 初期凝固
- 酸化物形成
- 動的シミュレーション制御
- 流動力学に基づく注入制御
- 完全な分析パッケージ
- マルチビューポートによるアニメーション – 3D、2D、履歴プロット、ボリュームレンダリング
- ポロシティ解析ツール
- 解析結果を並べて比較
- 溶融温度、固相率の測定用センサ
- 粒子トレーサ
- バッチポスト処理
- レポート生成
遠心鋳造 ワークスペースの解析事例
ターボブロワ鋼インペラ遠心鋳造充填解析
下図は、スチール製インペラ遠心鋳造プロセスの部分充填解析です。回転数は250rpmに設定されています。FLOW-3DCASTを使用して、インペラ翼の鋳造における初期凝固の問題を解析し、結果を表示しています。提供:Simulated Engineering Incorporated様
アルミニウムフランジの縦型遠心鋳造解析
下図は、アルミニウムA356フランジの縦型遠心鋳造の計算結果です。溶湯は、垂直の湯口を介して5kg/sの速度で鋳型に注入されます。鋳型は垂直軸周りに500rpmで回転し、鋳型の表面で200gの外向きの加速度が発生します。左図は、鋳型への溶湯の充填を示しており、時間の経過による溶湯の垂直方向の分布速度を決定するのに役立ちます。右上の図は、溶湯中の固相率を示しています。この分析は、適切な鋳型の予熱による初期凝固の回避に役立ちます。右下の図には、巻き込まれた空気の質量濃度が表示されています。完全充填の前に凝固は起こらないため、巻き込まれた空気はすべて鋳物の内径に押し込まれ、後に機械加工で除去されます。
非慣性系を使用した遠心鋳造充填解析
非慣性系を使用した遠心鋳造充填解析では、ユーザは回転する鋳型内の溶湯表面を表示できます。提供:Simulated Engineering様