FLOW-3D CAST Ver.2022R1 – 新機能


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FLOW-3D CAST What’s New Ver.2022R1

FLOW-3D製品の新版である2022R1は、Flow Science社が新規に採用した同期化リリースの命名規則をFLOW-3DFLOW-3D CAST、およびFLOW-3D HYDROに反映しています。バージョン2022R1は、FLOW-3Dの製品ベースコード統合化に向けて移行することを意味しています。この重要な方針展開によって、ユーザは最新の開発を反映したリリース製品をすぐに使用できるようになります。
新版FLOW-3D CAST Ver.2022R1 にはアクティブシミュレーション制御機能の拡張、データフィッティングなしに複雑な依存関係を容易に理解することが出来る物性値テーブル、および溶湯が各セルに流入した際の速度、時間、温度など湯流れ欠陥の識別に有用なデータの出力が実装されました。

拡張されたアクティブシミュレーション制御

アクティブシミュレーション制御(ASC)は、プローブにおける流体情報に基づいてシミュレーションを制御することに大変役立ちます。このリリースでは、ASCが拡張され、一般的な時刻歴データ、フラックスサーフェス、およびサンプリングボリュームからの流体情報に基づく制御機能が追加されました。

精密鋳造への適用事例

  1. プローブ位置の流況に基づく注湯を制御(オン/オフ)することができます。
  2. 指定領域の充填率に基づいた注湯の制御は、飛沫に左右されない、ロバスト性の高い制御を可能にします。
  3. サンプリングボリューム領域内の充填率に基づいた計算終了条件を使用することができます。

精密鋳造品のサンプリングボリューム

精密鋳造品のサンプリングボリューム

ActiveSimulationControl

上図は、アクティブシミュレーション制御を使用して、高速射出開始時にデータ出力頻度を上げ、流れの詳細を把握できるようにしたものです。ゲートには平均流速を測定するためのフラックス面が設置されています。平均流速が35m/sを超えると、アクティブシミュレーション制御はシミュレーションの出力間隔を0.0007秒に変更します。

表形式の物性入力

粘度や表面張力などの材料物性は、温度、密度、ひずみ速度などの流体条件、あるいは汚染物質濃度などを表すユーザ定義のスカラ量に依存する可能性があります。これらの物性を関数形式で適合させる場合(特に、物性が複数の独立変数に依存する場合)、しばしば複雑なカーブフィッティングが必要になります。FLOW-3D CASTの新しい表形式の物性入力機能を使用すると、ユーザは最大で2つの独立変数を用いた流体物性を表形式で定義できます。例えば、表面張力を実験データから表形式にして酸化被膜のような表面欠陥濃度と温度に依存する複雑な非線形性を表現する、あるいは粘度を実験データから表形式にしてひずみ速度と温度の依存性を表現するなどが可能になります。

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湯流れ欠陥を特定するための新しい出力

充填パターンに起因する潜在的な鋳造欠陥を特定するために、新たに3つの充填基準出力が用意されました。

  1. 局所充填速度(Local filling velocity)は、計算セルに溶湯が到達した際の速度を示します。充填終了時の鋳物全体の速度分布として1つのデータが出力されます。
  2. 局所充填時間(Local filling time)は、溶湯が計算セルに最初に到着したときと、最後に到着したときとの時間差を示します。大きな差は、湯流れ欠陥が発生しやすい領域を示します。
  3. 局所充填温度(Local filling temperature)は、計算セルに最初に到着したときの溶湯温度を示します。低い局所充填温度の値は、湯回り不良が発生しやすい領域を示します。

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充填不良を特定するための新しい出力 鋳造モデルの新しい充填基準 充填不良を特定するための新しい出力

local-filling local-maximum-velocity
局所充填時間 局所最大速度

微小飛沫(VOF)の粒子変換

FLOW-3Dの明確な界面追跡手法であるVOF法の精度とロバスト性は、流体粒子と組み合わせることで強化されました。新しい粒子種であるVOF粒子が導入され、計算領域内の流体リガメントや液滴を追跡し、流体の体積および運動量をより適切に保存します。重力制御過程では、より大きな時間ステップサイズが可能となることも期待できます。VOF流体は、特定の条件が満たされたときに、特定の時間と場所で自動的にVOF粒子に変換されます。次に、ラグランジュ粒子モデルを使用して粒子の動きが計算され、流体に再び入ると、粒子はVOF表現に変換されます。

時間依存のベント

鋳造シミュレーションでは、HPDCのオーバーフローを表現するためにベント機能(valve)がよく使用されます。ベントは時間によって制御されるようになりました。この機能は、真空システムのバルブを表現するのに便利です。

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非推奨の金型温度

非推奨の金型温度は新たに追加されるオブジェクトのタイプにより決定されるようになり、より現実的なシステムを表すようになりました。

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