FLOW-3D 適用事例 – コーティング


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FLOW-3D による コーティング 工程のモデル化

スライドコーティングのスタートアップ時、 厚さ82マイクロのコーティングへの適用。

スライドコーティングのスタートアップ時、厚さ82マイクロのコーティングへの適用。

コーティング 工程の最適化は、微小スケールの流体 挙動と壁付着や表面張力などの効果がもたらす影響のために困難であることがあります。 FLOW-3D は高価な研究室実験に頼らずに、これらの工程を解析する便利な方法を提供します。 FLOW-3D のモデルは、温度依存の表面張力勾配、熱伝達、蒸発、凝縮、溶質移動、および密度差流動をシミュレートします。

スロット コーティング

単層スロットの時系列、120マイクロの層

単層スロットの時系列、120マイクロの層

多くの連続 コーティング 工程は、比較的簡便であることからスロットコーティング装置を使用しています。この種のコーターでは、塗液はスロットから高 速移動している基材へ押し出されます。時どき、幾つかの材料からなる多層コーティングを形成するために多重スロットが使用されます。添付の例では、一つの スロットを使用して右から左へ移動しているウェブ上に厚さ120マイクロの非ニュートン材料の層を形成しています。

FLOW-3Dでは、流体‐個体間の接触線および接触角は流動の全体的な力の一部分として自動的に計算されています。この例では、スロットとウェブの間の3か所の領域で別々の接触線を形成しており、このことを良く表しています。

左 の時系列イメージでウェブは移動しており、スロット コーティング ダイは異なる2つの流体層を形成するために2つのスロットを持っています。2層スロットダ イの利点は、ダイを積層しなくて良いことです。しかしながら、現在の2層コーティングには単層では起こらなかった多くの解決すべき問題もあります。中間層 (通常、混合可能な2つの流体層の界面)は、ダイ表面で安定かつピン止めされて残るべきです。また、中間層近傍の再循環は、2つの流体が混合するのを回避 するために最小限にされるべきです。これらは、各流体の密度、粘度、および流量を調整することで制御します。

FLOW-3Dを使用した2層スロッ トコーティングのシミュレーション

FLOW-3Dを使用した2層スロットコーティングのシミュレーション

多層スライドコーティング

FLOW-3D のCFDシミュレーション: 多層スライドコーティングのスタートアップ

FLOW-3D のCFDシミュレーション:
多層スライドコーティングのスタートアップ

多層スライドコーティングは、多くの異なるコーティング材が同時に基材上に塗布される工程です。一般的には、写真用フィルムの作成に使用されます。各層はたいてい混合可能ですが、層間の界面張力は小さいので通常異なる流体物性を有しています。特に関心があるのが、ダイ面上の静的接触線の位置と安定性、および移動基材と塗液が最初に接触するときの動的接触線です。この位置は、液体の流量、基材速度および動的接触のエアスペース上流における真空度による影響を受けます。ここに示した3層の例では、真空度は1.5ミリバールです。各流体間の明確な界面張力の保持もまた重要です。 FLOW-3D は、完全な3次元過渡流動モデルであるので、スタートアップ工程の過渡的な挙動をシミュレート出来ます。

スピンコーティング

スピンコーティングは、平板な基材上に一様な薄膜を形成させるために適した方法です。流体は基材上に置かれ、次にそれは遠心力で流体を広げるために高速で回転します。基材の縁へ広がっていく流体が、要求された膜厚に達するまで回転は継続されます。工程は、蒸発乾燥することで締めくくられます。

要求された結果(完全に平坦で、高品質なコーティング)を妨げるような問題は、各段階で起こり得ます。技術者が問題に対する解決策を考えだす手助けとして FLOW-3D を使用できます。

スピンコーティング(回転数50[RPM]、流体粘度50[cP])のFLOW-3Dシミュレーション

スピンコーティング(回転数50[RPM]、流体粘度50[cP])のFLOW-3Dシミュレーション

接触線での蒸発効果

「コーヒーリング」の問題

「コーヒーリング」の問題

分散固形物を含む液滴が固体表面で乾燥するとき、それらは堆積して固形物を残留します。この堆積のパターンは、多くの印刷、クリーニングおよびコーティング工程に対して重要な意味を持っています。堆積タイプの一つの典型例は、こぼしたコーヒー斑点の周辺に沿って形成される環状の染み(左の写真を見て下さい)であるコーヒーリング問題です。この種の環状堆積は、液体の蒸発で生じる表面張力駆動の流動結果として、特に液滴周辺において発生します(Deegan, R.D., et al, Nature 389, 827, 1997)。

リングの形成に対する必要条件は、液滴の縁における接触線がピン止めされなければならないことです。隣接する図において、 FLOW-3D シミュレーションは、縁のピン止めが蒸発の最も著しい接触線での堆積によって起こることを示しています。この例では、流体は底板で15度の接触角を成しています。液体は初期温度20℃の水で、蒸発は環境空気の飽和温度が4℃であるという仮定のもとに液体表面で起こっています。シミュレーションの垂直高さは15μmです。蒸発は、蒸発作用による熱損失のために液体を冷却します(色は温度を示す)。同時に、固体表面は熱伝導によって液体を加熱します。液体が静止状態を回復させるために接触線に向かう流動を引き起こしながら、蒸発は接触線近傍において最も著しくなります。最終結果は、完全に気化した液体の縁における浮遊固形物の堆積です。

蒸発により接触線で発生した流動のシミュレーション。マーカ粒子は、蒸発が最も著しい接触線に集積します。混乱を避けるために、 3番目毎の流動ベクトルのみを接触線近傍でプロットしています。

蒸発により接触線で発生した流動のシミュレーション。マーカ粒子は、蒸発が最も著しい接触線に集積します。混乱を避けるために、3番目毎の流動ベクトルのみを接触線近傍でプロットしています。

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