レーザ溶接: FLOW-3D WELD (溶接モジュール)による解析と実験結果との比較
はじめに
米国Shiloh社は、軽量化、省原材料、省コストを目的とした鋳造や溶接、プレス加工などを手掛ける部品メーカーであり、マテリアルの専門家集団です。
これまでShiloh社はFLOW-3Dを鋳造の問題解決に使用してきましたが、今回、溶接モジュール FLOW-3D WELD に注目し、性能ベンチマーク解析を弊社に依頼しました。弊社は与えられた条件を元に FLOW-3D WELD を用いて解析を行い、Shiloh社のレーザ溶接実験結果と比較を行いました。
* FLOW-3D WELD はFLOW-3Dに溶接解析に必要な機能(熱源、蒸発ガス、多重反射などのモデル)を付加する追加モジュールです。
解析条件
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解析結果(実験との比較)
FLOW-3D WELD を使用してCASE1、CASE2の解析を行いました。CASE1は底面ぎりぎりまで溶融しますが、CASE2では完全に貫通しています。貫通時にも底面が抜け落ちないのは表面張力や対流の影響によるものと考えられます。 |
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実験結果と FLOW-3D WELD による解析結果との比較(断面形状) |
まとめ
- CASE1、CASE2ともに、断面形状では傾斜が二つ現れています。この特徴は 解析結果でも顕著に観察されます。
- CASE2では、溶融領域の膨らみもよく再現することができました。
- Shiloh社は今回の解析結果を高く評価し、FLOW-3D WELD の導入を決定しました。
※資料提供 : SHILOH INDUSTRIES, INC. 様