重力鋳造解析
重力鋳造は一般的に鉄、銅、真鍮、アルミニウム等から成る大物製品を鋳込む際に利用されます。FLOW-3D CASTでは砂型のような一般的な型を含めたモデル化を行うことができます。
ダイカストに比べて充填過程における溶湯挙動の乱れは少ないですが、充填時の空気巻き込みや収縮による欠陥で品質への影響があります。FLOW-3D CASTでは溶湯界面の輸送、欠陥位置や温度変化などを正確に予測することができ、充填完了後は凝固収縮などのモデル化が可能です。
充填解析
鋳造工程における充填挙動は充填パターンや欠陥等を分析するのに必要です。例えば欠陥がオーバーフローに流れるか、製品内部に残ってしまうかなどが検討課題となります。解析は実際の生産の前に、提案された設計での充填挙動を確認することができ、妥当性の評価、コスト削減を行えます。
充填挙動の精度は酸化物欠陥や連行空気の追跡だけではなく、凝固過程においても重要です。正確な充填挙動は正確な温度分布を意味します。この温度分布が凝固解析に反映されることになります。
凝固解析
凝固解析の目的は偏析、熱応力、マイクロ及びマクロポロシティの予測を行うことで、これらが最終的に製品品質に影響を及ぼします。
中子ガス発生
樹脂粘結剤から発生するガスをモデル化
FLOW-3D CAST では砂型中子における樹脂粘結剤から発生するガスをモデル化することができます。粘結剤の消失により中子の強度は落ちます。充填時及び凝固時において、このモデルでは中子からのガス発生を考慮し、溶湯への放出を予測します。このガス欠陥はガスの流れ及び圧力が共に計算されています。
フィルターのモデル化
溶湯内の不純物の除去や注湯時の整流のため、多くの鋳造所ではフィルターを使用しています。FLOW-3D CASTのポーラスメディアモデルでは線形もしくは2次の流動抵抗やフィルターとの熱伝達、方向性、毛管力などの影響を考慮した解析を行うことができます。