Version 9.4 |
Version 10.0 |
Version 10.1 |
Version 11.0 |
Version 11.1 |
Version 11.2 |
Version 12.0 |
Version 2022R1 |
Version 2023R1 |
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新版紹介: FLOW-3D バージョン10.0
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このモデルは、周囲の流体からの圧力、温度勾配、および指定拘束条件に応じた固体コンポーネント内の応力と変形をモデル化するためにFE(有限要素)アプローチを使用して流体と構造を完全連成しています。現在のところ、このモデルは微小変形に限定されています。
Resources:
TN 90: Fluid-Structure Interaction and Thermal Stress Evolution Models in FLOW-3D
Development Focus: Fluid Structure Interaction
このモデルは、温度勾配に応じて凝固流体領域内における応力と変形の変化を表現します。簡単な設定で、相互作用を考慮した固体幾何形状コンポーネント内と凝固金属内の応力を同時に計算できます。
Resources:
TN 90: Fluid-Structure Interaction and Thermal Stress Evolution Models in FLOW-3D
Development Focus: Fluid Structure Interaction
別途オプションの材料データベース(MPDB)には、(FSIおよびTSEモデルで利用可能な)非常に多くの固体材料に対する温度依存物性が含まれています。
単純凝固収縮モデル(以前のラピッド凝固収縮モデル)は、マルチブロックメッシュにも対応するように拡張されています。また、このモデルは傾斜鋳造および遠心鋳造にも適用できます。
動的収縮モデルは精度および収束の改善が完了したので、V10.0から再び利用可能となりました。
このモデルは、単純凝固収縮モデルと相まって鋳鉄の共晶および近共晶の凝固を表現します。また、オーステナイト、グラファイト、およびカーバイド相の形成も予測可能です。
Resources:
Development Focus: Cast Iron Solidification Model
TN 89: Modeling Volume Changes and High Temperature Microstructure in Cast Iron
このモデルは粒状体の挙動を表現します。特に、中子砂の射出工程をモデル化できます。
Resources:
Development Focus: A Continuum Model for High Concentration Granular Media
幾何形状コンポーネントの新しい“透過性モールド”の特性は、断熱気泡モデルと組み合わせることで(多孔質体流動モデルを使用せずに)充填中に多孔性砂型を通過して空気が離脱することを考慮できます。この追加は、高圧ダイカストの充填をモデル化するときにしばしば使用される既存のバルブモデルを補います。
造波設定機能に幾つかを追加しました。フーリエ級数に基づく解法は、造波設定機能を全ての周期的非線形波へ拡張しています。津波は孤立波モデルを用いてシミュレートでき、ランダム波の造波設定は外洋における現実的な波浪状態を生成します。最後に、定常状態の波浪パターンを早期にシミュレーションするための初期流体条件の定義に、周期波プロファイルを使用できることが挙げられます。
Resources:
Development Focus: New Wave Generators
貯水池の表面における風せん断の定義は、時間依存条件を含められるように拡張されています。
現在の浅水モデルは、層流または乱流モデルを適用できます。また、単に緯度を設定して地球の回転を定義できるようになりました。この追加により、浅水モデルの適用を大規模流れへと拡張できます。
(質量)および(質量/運動量)の湧き出しモデルは、ある特性(流体タイプ、密度および温度など)の質量流量(または体積流量)を個々の湧き出しに対して定義できるように、モデル機能を大幅に強化した再設計が成されました。
現在では、多孔質体内の水分変化を表現するために二つのモデルを適用できます。まず一つ目(より簡単なモデル)として、等温モデルは充填中と凝固中の砂型および中子に対し適しています。二つ目の選択として、より精緻な二相の液体/気体モデルを使用できます。このモデルは、紙、布および砂中子のような多孔性材料の乾燥過程をシミュレートするために設計されています。
Resources:
Application Note: How Paper Drying Became Sand Core Drying
このモデルは、周囲の液体中に岩塩や薬の結晶のような固体溶質が溶解することを表現します。溶質の密度は、浮力効果を含む局所溶質濃度に従って変化します。
Resources:
TN 92: Salt Dissolution Model in FLOW-3D
Development Focus: Sweet Application using the Salt Dissolution CFD Model in FLOW-3D
Van Genuchtenモデルは、圧力-飽和関数を適用可能とする拡張により不飽和多孔質体モデルの機能強化をしています。
現在では、複雑かつ薄肉の幾何形状を生成する手段として、バッフル定義にSTLファイルを使用できます。このSTLデータは階段状表現の標準のバッフルに変換されます。
粗い表面上にある液滴は外力に応じて移動する代わりに、表面欠陥による接触線の“ピン止め”となる場合があります。これは、仮想コンポーネントの特別なタイプ(IFOB(n)=1を指定)を使用することでシミュレーションできます。
FLOW-3Dは二流体問題をモデル化するアプローチで一点近似温度を使用しています。これは、二流体間の界面における温度(特に、温度境界層がメッシュで解かれないとき)に過度の数値拡散をもたらす原因になります。新しい温度スリップモデルは(既存の速度スリップモデルと同様ですが)数値拡散を大幅に減少させて精度を改善します。この精度の改善は、相変化がある液体/気体のスロッシング問題において特に重要です。
ソルバのSMP並列化(OpenMP 技術に基づく)は、GMOおよび全VOFモデルを含むほとんどの物理モデルおよび数値モデルへ拡張されています。
Resources:
Development Focus: Parallelizing FLOW-3D using OpenMP
現在では、冷却チャネルは(従来のボイドポインタを使用せずに設定作業の簡素化となる)‘Cooling channel’と呼ばれる特別タイプの幾何形状サブコンポーネントを使用して定義できます。型の熱伝達率によって特定される3タイプの冷却チャネルを定義できます。各サブコンポーネントは、同じタイプの複数の冷却チャネルを定義できます。
現在では、面積率や体積率のようなFAVOR量に対するカットオフ値を制御するパラメータ(EPS)が、ネームリストLIMITS内の入力パラメータにあります。そのデフォルト値は0.01であり、これは1%未満の体積や面積で閉塞される如何なるセルも完全開口として仮定されることを意味しています。逆に、99%以上の体積や面積で閉塞されるセルは全て完全閉塞であることが仮定されます。EPSの値を減少させることは、壁近傍における正確な圧力解を得ることを助長します。そしてそれは、固体に作用する力を正確に評価することが基本的に重要である場合に有益です。このEPSは、GUI内のNumericsタブの中にあるStability factors内でFAVOR toleranceと呼んでいる項目から利用できます。
これまでのFLOW-3D において、実行時に幾つかの数値パラメータを変更できるように改良が進められています。Ver.10.0では、これらのパラメータリストに並列スレッド数を追加しました。シミュレーションの始めに並列トークンでチェックアウトした場合に限られますが、さらに柔軟にコンピュータリソースを使用可能とするために、ソルバを一時停止さえせずにソルバで使用されるコア数を変更できます。
リスタートシミュレーションに対するprpgrfファイルは、リスタートに対する実際の初期条件をさらに簡単に見られます。(このprpgrfファイルは、プリプロセッサを実行することで生成され、現在ではprepinファイルからというよりもむしろリスタートソースファイルから抽出されたデータを含んでいます。)
ソルバのカスタマイズに関わるユーザは、適宜コンパイラを更新する必要があります。
流れの可視化を強化するために、フラックス面で流れのトレーサを取り入れることができます。各フラックス面はユニークなトレーサを取り入れることができ、一方で結合トレーサは同時に全てのトレーサを見えるようにします。
FSI/TSEモデルからの解をTecplot(R)と互換性のある有限要素メッシュおよびデータファイル形式で保存する指定ができます。そのデータは、一般的なリスタートデータと同じ時間間隔で書き出されます。
Meshing & Geometry内の全てのオブジェクト(例:コンポーネント、メッシュブロック、およびバッフル)に、設定中に簡便な識別となる名前をつけられます。
コンポーネントおよびサブコンポーネントは、設定中に無効化(入力からそれらを完全に削除しない)できるようになりました。これは、一時的な削除を可能とし、その後の幾何形状特性の追加設定を(全ての関連データ再入力が不要で)容易にします。
Initial およびBoundariesタブは撤去され、それらの機能性はMeshing & Geometryタブに統合されました。
オンライン文書へのHelpリンクは全てのPhysicsダイアログに追加されています。
<ctrl>左クリックでコントロール(ラジオボタン、編集ボックス、など)を選択することによって、コントロールの有効化(または選択可能)とすることに必要な指定を決定できます。
時間および温度依存テーブルの両方に対するCSVファイルを読込む機能が追加されました。
現在のprepinファイルは、より論理的でかつ読込可能な形式に書き直されます。
現在では、Model Setup内および解析結果に対して温度単位を指定できます。
プローブポイントをクリップボードに保存して、バルブ、時刻歴プローブ、流体ポインタ、およびボイドポインタを作成することに使用できます。
シミュレーションを編集する前に、あるいは別のシミュレーションに切替える前にシミュレーションを保存することはもはや必要ではありません。
現在では、全てのツリー構造の状態は各シミュレーションに対して保存およびリストアされます。ツリーの走査、エクスパンド(ブランチを広げて展開)、およびコラプス(ブランチを窄めて閉じる)機能を強化するために、これらの機能は全てのツリー構造で実行されます。
カメラアングル、カラー、および透明度の設定は、Meshing & Geometryタブにおける各シミュレーションに対して、現在では保存およびリストアされます。
FSIおよびTSEモデルに対して使用される有限要素メッシュを可視化する機能が追加されました。現在では、質量・運動量の湧き出し、バルブ、時刻歴プローブ、およびサンプリングボリュームは、Meshing & Geometryタブ上で可視化できます。
正射影図に加えて、現在ではMeshing & GeometryおよびDisplayタブの両方で透視図が利用可能です。
現在では、SMPおよびMPI並列版のFLOW-3Dソルバの両方で作成される出力ファイルは、同じインタフェースおよびポストプロセッサを使用してポスト処理できます。
3D可視化では、Analyzeタブ上で一つ以上のカラー変数を選択できます。そのとき、Analyzeタブで再レンダリングするために戻る必要がなく、Displayタブ上で、それらカラー変数のいずれも表示できます。
新しいFSI/TSEタブは、FSI/TSEを可視化するためにAnalyzeタブに追加されました。コンポーネント自体を表示することに加え、断面および変形を表示するための選択もあります。