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数値流体力学(CFD)ソフトウェア – FLOW-3D Ver. 9.4 – 新機能
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このFLOW-3D, 数値流体力学ソフトウェア, の新版は、産業分野への適用に役立つ特徴と機能が含まれています。以下の概要は、Ver. 9.4で提供された主要な新機能の紹介です。
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流砂洗堀モデル は、多種成分の洗堀シミュレーションを出来るように拡張されました。 特に、一度のシミュレーションで砂、シルト、および細礫をモデル化することが可能となります。また、充填層の上部に沿う流れによる重い瓦礫の輸送を取扱い可能とする掃流砂輸送モデルへと拡張されています。
流砂洗堀モデルの変更に関連して、FLOW-3D に新しい洗堀ポテンシャルモデルが追加されました。このモデルは流砂輸送を計算する代わりに、固体表面沿いの過剰せん断応力(即ち洗堀が起こり得る可能性のあるせん断応力の閾値)を評価するための流砂洗堀モデルの簡略的な機能になります。この洗堀ポテンシャルモデルは、完全な洗堀モデルを用いた場合に比較して計算負荷が軽減されるので、より短時間で洗堀の起こる可能性評価を実施できます。
両方のモデルに関するその他の詳細は、 Sediment Scour Development Note を参照して下さい。
さらに、このモデルの理論および開発については、Sediment and Scour technical note #85を参照して下さい。
新しい中子ガスモデル が、FLOW-3D(CFDソフトウェア)のVer. 9.4に導入されました。このモデルは、金属の注湯および冷却の間における中子砂でのガス発生を表現します。このガスは金属から伝わる熱により、砂の粘結剤が分解することで生じます。 このモデルは第一原理に基づいており、金属と鋳型間の熱伝達、粘結剤の熱分解と中子内のガス流動、および中子の外部表面におけるガス抜きについて詳細に取扱うことを目的としています。
この中子ガスモデルは、充填および凝固の両方に対してシミュレーション可能です。このモデルはガスの圧力と速度を予測し、中子受けや開放面でのガス質量流量および最も重要な金属内へのガス質量流量を評価できます。
中子ガスモデルについての詳細は、Flow Science Technical Note #84 を参照して下さい。
従来からFLOW-3Dが持っていた線形表面波の境界条件に加えて、新たに5次の非線形ストークス波モデルが追加されました。このモデルは、これまでの線形波モデルよりも大きな振幅と急勾配波形に対する周期的な表面波の導入を可能にします。
この新しいモデルに対してのさらに詳細については、FLOW-3Dニュースレター内の 開発ノート または Flow Science Technical Note #78 を参照して下さい。
流体や固体の熱物性は温度に関して著しく変化することがあります。このような材料に対する高精度な数値解を得るためには、正確な熱挙動を考慮することが重要です。FLOW-3D Ver. 9.4 では、ユーザは熱物性を温度の関数として表形式で簡単に入力できるようになりました。 流体-固体間の熱伝達率を含めた流体および形状コンポーネントの特性を温度の関数として定義できます。この追加に対するその他の詳細については、FLOW-3Dニュースレター内の 開発ノート を参照して下さい。
FLOW-3D Ver. 9.0で導入された一般移動物体(GMO)モデルは、ユーザの要望に応えるために、さらなる拡張と改良が成されています。Ver. 9.4に対する最も重要な追加は、互いにバネあるいはロープで結合された物体をモデル化する機能です。
連成運動する物体は、他の運動物体や静止物体、あるいは空間中の任意固定点に対してバネおよびロープで係留することを取扱えるようになりました。伸張バネ、圧縮バネ、および捩りバネのような幾つかのタイプのバネをモデル化できます。これによりFLOW-3Dのユーザは、従来よりもさらに広範囲な問題をモデル化することができます。たとえば、数値シミュレーションにおいて弁やその他の運動する機械部材にバネの力とトルクを加えることができます。海洋工学において、浮遊式の生産、貯蔵および積出装置(FPSO)の安定性を検討することができます。また、浮遊式波力発電装置の運動、船舶や海洋計測装置の係留、あるいは船舶の曳航シミュレーションも実施できます。
さらに、この新しい機能に対する詳細は、2008年秋のニュースレター内の 開発ノート を参照して下さい。
Ver. 9.4では、実現象をさらに容易に取扱い可能となるように、運動するコンポーネントに対して操舵力とその作用点を3つまで定義できます。(従来、全ての力は質量中心に作用する単一の力とトルクに変換することが必要でした。)
水没した運動物体に対する浮心の評価が可能となりました。浮心は、自由表面が比較的平らでかつz軸の正方向を向いている仮定のもと、移動した流体体積の幾何中心として計算されます。
水理分野のユーザ数増大と相まってこの分野からの要求に応えるために、FLOW-3Dシミュレーションの結果に対して深さ平均速度、河床からの垂直オフセット位置での流体速度、および全水頭など多くのデータを得ることを可能としました。全水頭は、ベルヌーイ積分に基づいて複雑な流路内の流れ損失に関心がある水理分野、あるいは鋳造分野をはじめとするその他の適用においても有用となります。
ポスト処理機能についてFLOW-3Dの計算結果に対する可視化を強化するために、2つの3Dプロットを同時に表示する機能が追加され、ユーザは異なるシミュレーションの結果を比較する、あるいは同じシミュレーション結果に対して2つの視点から表示をするなどが出来ます。 その他の変更として、同一の2D等高線プロットにおいて流体温度と壁温度とを両方組み合わせる機能や流線の起点をインタラクティブに指定できる機能などが追加されています。